恩を返すイヌ、恩を仇で返す人間

以前、ホームページでも言っていたので、読んだ方や動画でも見た方もいると思うが、私がタヒチに行った時のことである。泊まった小さなホテルの私の部屋にウロウロしていたイヌに一度だけエサを与えたのだが、翌日夕方に私の妻と食事に出かけようとした時、大きな野犬三匹に取り囲まれてしまった。どうやって切り抜けようかと思案したその時、突然現れたあのエサを与えたイヌが吠えに吠えて、危機を救ってくれたのであった。私の人生で初めての経験である。一方、私が多くのお金と時間をかけてニッチもサッチもこの先真っ暗だった人間を助けたのであったが、その人間は私の道場生と道場を横どり、乗っ取ろうとしたのであった。この差は何であろうか?イヌは恩を返して人間は恩を仇で返す。このイヌが人間以上のイヌなのか、この人間がイヌ以下なのであろうか?私が感じて、思うには、この立派なイヌは、来世では人間に生まれて、この立派でない、不誠実で裏切る人間は来世でイヌ以下の形、動物か虫なのか分からないが、イヌ以上に生まれることはないのではないか?それがチベット密教や日本の神道の考え方である。この人間は大本教の信者でもある。私も大本教の信者であるが、お世話になった人を仇で返すことなど思ったこともしたこともない。ましてや、師匠に対して、そんな人間の道理に反する行為などするべきではないし、考えること、計画することなどは人間のすることではない。人生をどう生きるか、何に価値を見いだすか、生き甲斐を何に見いだすか。イヌは一度だけのエサに感謝する。人間は自分ではどうすることも出来ない状況を打開して貰ったことに、お金も使って貰ったことに感謝がない。皆さんはどう思うだろうか?