カラリパイト其の二
インドは階級社会で、物乞いをする者は両腕を幼児の時に切られて、一生物乞いをする者も多いと聞いた。物乞いは悪いことという認識はインド人にはない。
先輩上司は両腕のない物乞いが来て
頭と目で私は腕がない。お金を恵んでください、と訴えても気持ち悪がって、
逃げて、あっちへ行ってしまう。そんな
ダメ先輩上司を何から何まで通訳の私は
食事宿泊、観光写真の設定までさせられる。観光旅行の随行か何かと間違えている。寝る寸前まで忙しく、その他にも、
ビデオカメラでカラリパイトの技術を
撮り写す仕事までさせられた。出張費が
足りなくなって、インド観光局と交渉して無料で五つ星ホテルに無料で宿泊
させてもらう武術ならぬ裏ワザまで 使った場面もあった。このような人に
全てを押し付けて、本人はどこかの国の
大臣のようにふんぞり返るような
先輩上司の武術家大先生とは私は縁を切って、二度とこんな旅行はしていない。
若い頃は金が無い。こんなことでもせぬ限り、旅費宿泊費を捻出することは出来ない。今現在の若者は、どんな風に
旅費宿泊費を浮かしているのであろうか?