人生其の三
私が私のプライバシーを公開したのは
愚痴を言う為でも、私の自慢話をしたかった訳でもない。人間がものすごい逆境
にあっても、そこから這い上がることが
できるということを言いたかったのである。私は前述の貧困無学の両親と
アメリカでの東洋人特に日本人に対する差別偏見と全力で闘って、英語習得、氣功習得、東洋医学特に鍼灸の分野で究極のポイントまで自分なりに極めた。
思えば、アメリカは私に勉強の機会を
与えてくれたのだった。日本では勉学を続けることは無理であった。しかし、母親を乳ガンで大学在学中に亡くして、医学の道に
以外は選択の余地は無かったのである。
また、猛勉強して、カリフォルニア州の
鍼灸医資格試験に一発合格したのであった。このアメリカの鍼灸試験には、日本
と違って漢方の試験も同時にある。
脳味噌が溶けるのではないかと思われるほど勉強した。英語では白人アメリカンには負けてしまうが、この試験では、私が一番に早く書き終わり、日本人の面目を保ったのである。浪人生含めて、千人
受験したが、二百五十人しか受からなかった。消毒と自分自身に鍼を打つ実技もあった。私はこの二百五十人の中に入っていたのである。
人生にどんな逆境があろうと、自分の智慧と努力勤勉をフルに活用して必ず
その逆境をはねのけて、人生を切り開くことができる。出来ない時は、自分の
努力勤勉が足りなかったと知るべきである。時代、時代に、場面、場面で、逆境は訪れる。そんな時は焦る必要はない。
智慧、努力勤勉をフルに動員して、対処すれば、活路は必ず、開ける。
そう、人生は素晴らしい。