PRIORITY 優先するもの

私が仕方なく、知り合いたくもなくて、知り合った神田兄弟は、浪人時代も大学卒業後も、その場面の状況を把握出来ずにいつも優先するものを無視して自分のやりたいことだけを優先して生きていた。私ならこれは後回しにして置くことを彼らは今やってしまう。当然結果は見えている。上手くいかない。普通に頭がある者は違う道、プロセスを踏むだろう。そしていつも感情を優先させて

怒りを以て行動する。感情的に怒りを持って

他人に接するから、すぐにその悪い根性と見栄を見透かされて、見放されてしまう。弟の姜吉隆はその上に、ジッと状況を眺めて、どうしたら自分の得になるかだけを考えて行動する。どうしたら自分の懐が暖かくなるかという打算しかない。私にも当然同じことをした。

そして二人共に働きたくない。

老いた母親を働かせて、浪人生活を送る。で、食う事だけは二人共に三人前だ。酒も飲む。徹夜で勉強したところは私は見たことはない。兄を長野に連れて行けば、列車の時間が迫って、十分しかない時に蕎麦屋に入るが、私は簡単なザル蕎麦を注文する。兄の注文は鍋焼きうどんであった。時間がかかる。列車が来て道路を横切って走る時に赤信号だから止まると言う。駅に着いた列車に私は構わず先に乗った。この状況を見て、私はこの男とは、縁を切ると決心した。臨機応変を理解していない。こちらの身がもたない。渡したカネで付き合った女性の所へ行くと言う。ここに来た目的は就職だ。優先するものがわからない。ガキの頭でカネがあれば仕事探しよりオンナを優先する。

カネの不正事件後に姜吉隆とも縁を切った。今現在、姜吉隆の優先しなければならない事は嘘の武術嘘の氣功を教えることではなく、

働いて、奪ったカネと借りたカネを返済することである。昔も今も変わってはいない。優先順位を間違っている。

こんな人生を送っていては、どんな結末が待っているのであろう。僭越で私事であるが、私は日本とアメリカの二つの人生の中で、

その時に一番先にしなくてはいけないことに集中して自分の全力を注いだ。それで今がある。

勉強する時は勉強に、働く時は仕事に

集中した。 priority  をしっかりと把握して今しなくてはいけない物に集中する。

当たり前のことである。誰でもすることだ。当たり前のことを当たり前に出来ない者のことをどう言えば良いのであろうか?間抜けと言うか。日本に生まれた者であれば、道徳心と誠意があれば、優先するものは自ずと

わかるはずである。誠意と道徳心のない者が武術の宗家創始総師範を名乗ることは出来ない。カネと贅沢と見栄を優先する者は人の上に立って道を説くことは出来ない。