ボロでも楽しい我が家

退院して家に戻った。十日ばかりの入院だったが、割と長く感じられて長旅から帰宅したような気分で玄関の鍵を開ける。疲れがどっと出て、ベッドに横たわる。我が家は三十五年前に建てられたボロアパートの部屋である。床はめくれて障子は歪んで開け閉めし難い。ブレーカーはジージー音がして、いつ発火してもおかしくない。いわゆるボロ家である。でも住んでいると結構便利で大家は嫌いだが、駅に近くて、自転車で駅まで三分、駅の近くになんでもある。このnボロアパートが好きになって来ている。ボロでも私の心が豊かになっているので、自由気ままに使い、当分経済的に助かるので長く住もうと思う楽しい我が家なのである。一人だから高級アパートは要らない。支出を気をつければ、気に入ったものを手に入れて、好きなものを食べられる。朝起きて瞑想し、昼は自転車で駅まで買い物に出かけて、夜は寝る前にまた、瞑想する。身体が健康になり、氣は充実して私よりずっと若い者たちを思い切り投げ飛ばしている毎日である。帰宅出来て良かった。ホッとしている。「家はボロでも楽しい我が家」