大相撲

名古屋場所では横綱大関が休場して、つまらない場所になると思われていたが、なかなかに面白い取り組みがあって興味深い場所になった。相撲の稽古は朝早く、朝食前にガッチリ稽古して一汗かいた後にチャンコを食べて筋肉を増やしてその後に昼寝をして成長ホルモンを出して身体を大きくして筋力を蓄えて筋肉の上に脂肪をつけて皮下脂肪をクッション代わりにする。高い所から落ちてもケガの無い身体を作り、あんな大きな身体の関取が股割りで、腹と頭が床にペターっとつくまでに身体が柔らかい。全て戦いの為の身体を作り、ケガの無い身体を作る為のものである。何一つ無駄無く、運動生理学の理論に叶ったトレーニングである。四股もその一つで、体幹を鍛えるに最適な稽古で、下半身をドッシリとさせて太腿の筋力を強化するもので、毎日毎日同じことの繰り返しで少しずつでも身体を強化鍛練して相撲を取れるプロとしての体力気力体格を作るのである。我々は四股の代わりにジャンプをする。尤氏長寿養生功も同様に毎日毎日同じことの繰り返しで、下半身を鍛えて体幹を作り、太腿の大腿四頭筋を出来るだけ大きくするのである。その訓練はまるで相撲であるが、上半身は鍛えない。相撲のテッポウの代わりに上級者と師母の両肩を思い切り押すのである。長寿養生功と言っても、原型は意拳の武術であるから、私が修行していた時は完全に武術で、相撲ではないか?と思うほどにテッポウと四股、ジャンプを毎日何百回何千回としたものであった。いつの間にか、太腿は太く大きくなって肩の僧帽筋は盛り上がって、小型の相撲取りのような身体付きになっていた。相撲と違うのは上半身に筋肉をつけない。上半身はリラックスして下半身はドッシリと強く重い。上虚下実となって行く。下半身のチカラを上半身の腕に伝えるワザを覚えると、いずれ、フニャフニャした腕と手で相手を押し返しても、相手が倒れるところまでに上達する。相撲に長寿養生功を取り入れたら、いっぺんにお相撲さんが強くなってしまうなぁといつも思う私がいる。いつの日か、そんなチャンスが訪れる日が来るのではないかと心の中で期待して心待ちにしている。