修行の順序

尤氏長寿養生功は毒にもクスリにもなる正真正銘のホンモノの武術氣功である。その修行の順序を間違えると大変怖ろしいことが起きる。以前、私は大阪で氣功教室を開いていたが、私の師匠である師母がご病気になって、アメリカに戻って来い、との連絡を受けて、アメリカに一時期戻ったのである。当時、生徒の大多数は呼吸法から入門した生徒で、相手を氣で飛ばすことに執着心のある者がほとんどで、私がアメリカに戻って、また二、三年してから日本に来てみると、何人かの呼吸法の生徒は死んでいたのである。死因はガンであった。私がいなくなって、飛ばすことのみに専念した結果、自分の氣を使い過ぎて、免疫力が下がったことが原因であると思われた。私がアメリカに行ったことで、練習も出来ずに人を飛ばした後に練習で氣の浄化も出来ないので、飛ばされた者の邪気が身体に溜まり、その邪気が免疫を侵したのであろう。相手を飛ばすだけの準備のなされる前に飛ばし始めるとそんなことが起きてしまう。医療従事者にガンで死ぬ者が多いことも同じ原理であると思われる。私が一時期教えた者がそのレベルに到達してもいない内に飛ばすことのみに執着して、テレビに出るから、飛ばすことだけ教えてくれ、と言うので、私が開発した本当に初歩だけの勁空勁のかけ方を教えてやったら、急に大先生になってしまい、尤氏長寿養生功の全ての秘技、極意を会得したような自己宣伝をし始めて、ご存知のように新、氣の武術尤氏意拳明光武道の宗家創始総師範と名乗り出したものである。修行の順序を間違えて、人を勁空勁でコントロール出来るレベルに無い者が勝手に人を飛ばすとどうなることか、本人はつゆ知らぬことであるが、時間が経つにつれて、自分の免疫は相手の邪気に侵されて、免疫力が落ちて何かしらの病気になることを知らない。私の師母が良く注意しろよ!と言っていたのではあるが、私の同輩先輩も師母の言いつけを守らずにすでに鬼籍に入った者がいる。飛ばすことが、出来る、出来る,と悦に入っていた者が取り返しのつかない身体になるのはいつになるか、そんなに先ではないことだけは確かなことである。修行の順序を守らぬ者はこうなってしまうことを知っておいて損はない。