個人教授

指導員の一人が私に個人教授を願い出て、個人教授を始めてしばらく経っている。彼の学習意欲は尋常ではなく、広い誰もいない体育室に二人きりで訓練する。彼がユーモアを理解する者であるので、私も気楽にリラックスして指導しているのだが、そんな中で、恨めしや~ のオバケ拳法が生まれたのである。オバケの構えを他の道場生に試すと、爆発的な氣で打たれた者は受け身の取れない状態で投げられる。この進化するワザは求める弟子との、真剣だが、ユーモアのある訓練の中で生まれてくる。私にとってはこの愉快な弟子は私には菩薩の存在である。訓練の終わりに私の家で、食事をするのだが、最近は御飯とシャケの切り身を焼いて二人で冗談を言いながら、美味しい食事で訓練を締めくくっている。