震脚の考察

太極拳の震脚と尤氏長寿養生功の震脚は似ているようで、その内容はまるっきり違う。尤氏長寿養生功の震脚は師との一対一の濃密な氣と氣の交流であって、単にジャンプする以外にもさまざまな意味合いがある。まず第一に、立禅でジッと立って瞑想すると体内の正中線上に在るエネルギーである氣が丹田に向かい、下がって来る。胸の壇中から丹田までの氣の旅である。震脚、ジャンプの氣の交流はこのプロセスを早めて、氣を下腹の丹田に降ろす働きがある。私が師母を毎日、追いかけてジャンプを延々としていた理由である。この震脚によって、私の脚が強くなり、氣と氣の交流が強くなって絆が強くなり、次の上の段階に引き上げてくれる重要で確実な手段となる。今日も明日も風の日も雨の日も毎日の、毎回の訓練が必要である。この作業が充分でないと、出藍の誉れ、と言う言葉があるように自分の流派など作れない。自分の道場などを持つことは出来ない。