❷三件 心

私が経験したさまざまな事件のうちの前回の三件の事件は私に人間の心について考えさせられたものである。尤氏長寿養生功にどんな形であれ、見えないものである氣を訓練しても、心までは訓練出来なかった者たちであった。動物でも、たった一度エサを与えた犬がそのイヌより大型の三匹のイヌから私を必死に守ってくれたり、飼い猫が魚をくわえて、家を出たネコが近所の妊娠していたノラネコにその魚を与えていた話を聞いて、ケダモノであっても、心を持っているのに、人間が心を失ない、心無い行為をしてしまう。人間が心を失った行為をして、ケダモノが心ある行動をする。三件の人間たちは動物以下の人間と言える。私はこんな者たちが尤氏長寿養生功に関わり、二人の心無い人間にこの素晴らしい氣功を教えてしまったことを一生後悔するだろう。一生の不覚であった。例え、どんな理由があったにせよ、師匠と先輩道場生を裏切った、心が無い動物以下の行為をしたことは紛れもない事実である。どんないい訳をしても、事実が消えることはない。人間が人間として生きる上でいつも身につける大事なものは、心である。心を失った者は、もはや人間ではない。