厄年

厄年は男と女では年齢が違う。男は二十五歳、四十二歳、六十歳、女は三十三歳、男女共に六十一歳となっている。尤氏意拳の総師範とキッパリ道場の総大将はそれぞれ、四十二歳、三十三歳で、私に破門された。目に見えぬことである氣を信じることなく、厄年などクソ喰らえ、と何も気にしないだろうが、私が学んだ厄年の必然性は非常に怖いものである。私自身は厄年の時には尤氏長寿養生功の訓練に精を出して、厄年の年に通氣となった。尤氏意拳の総師範は厄年の時に破門となって、あの忌まわしい尤氏意拳の道場を開いたのであった。そして、あの未熟なキッパリ道場の総大将も三十三歳の厄年に私から破門となったのである。厄年に破門となることで新しくニセモノ道場を開くことは、厄が厄を呼んで運気は大変悪くなり、運気は落ちて、企んだものごと、開いた道場の運気も悪い。そんなエネルギーによって作り上げたニセ道場は自分の手には残らない。ひとかたまりの氷を手に握りしめるようなものである。溶けて無くなる。厄年にホンモノを得たものは生涯無くさず、厄年に失ったものはもう二度と手には入らない。

 一生ニセモノ道場、とレッテルを貼られて、全て失なう運命になっている。