人体の中の宇宙

国家予算を使って、ロケットを飛ばし、宇宙の探索は行われる。最後の秘境はなんと言っても、宇宙と人体であろうか?人体の中でも、心の中は闇である。心は読めない。心の探索には国家予算の規模の予算を浪費する必要は無い。目を閉じてジッとして呼吸を整えるだけで人体の中の宇宙へと向かうことができる。宇宙の探索はカネがかかるが、人体の宇宙の探索にはカネはかからない。目を閉じて心の中に入る。初めは心の波が大きく、何も感じないが、心が静まるにつれて、脳波が静まりまるで死んだように呼吸は柔らかく、落ち着いて呼吸の音すら消えて、自分の心の湖の水面に波紋は無く、鏡のようになって、静寂が訪れる。この段階になると感覚、五感が研ぎ澄まされて鋭敏になり、外界の物音や気配に敏感になって、感覚だけの世界に入り込んで、何とも言えない気持ちの良さと安心感に包まれてこの静かな時間が愛おしく思われて、いつまでもそこにとどまっていたくなる。この感覚、境地はお金では買うことの出来ないものであるということがハッキリと分かるようになる。そうなれば、もう瞑想は辞められない。この心境は体験した者だけに理解できる特権である。私はこんな想いで、この三十年間を過ごして来た。瞑想は毎日三十年のあいだ、欠かしたことは無い。今や、私の中心線、正中線の軸はぶれなくなって、背骨の軸を決めて瞑想すると無念無想の瞬間がすぐ訪れて、あの気持ちの良さをいつも味わっているのだ。外界の喧騒から脱却して、心の静寂を保つことができる。心の宇宙の旅を毎日無料で行なうことが出来ている。毎日が楽しく、嬉しい、冒険に富んだものとなり、幸せな人生を送っている。尤氏長寿養生功の訓練はこのように楽しく嬉しい、冒険に富んだものである。