グローバル化、国際化

今でこそ、企業の国際化とか日本の凡ゆることで、グローバル化ということが叫ばれているのであるが、私が少林寺拳法の本部に1980年奉職した時には、私が国際的に開かれた武道を叫んでもその意味を真に組織の中でその意味を理解する者はいなかった。私がこんな田舎の武道団体で働くには、五十年も早かったと思ったものである。そして、今や世界は インターネットやSNS で情報は世界の隅々まで指先一つで行き渡るようになっている。まさに今の時代に国際化、グローバル化の時代は到来した。1972年に日本を離れて、アメリカに出発した時から私は国際化の波に乗っていたのであった。少林寺拳法の世界各地の講習会に私が企画発案して、あちらこちらで現地拳士と交流を深めて世界の少林寺拳法にしようと情熱を燃やしていたのである。今の時代、日本にとどまり、地道に活動することは時代の波に乗り遅れることになる。尤氏長寿養生功を教える太田氣功道場は、そんな国際的な経験を持つ私がいち早く、タヒチに本拠地を移して世界を席巻する組織団体にして、その勢力を日本のみならず世界にその目を転じることは私にとっては当然なものであっただろうと思う。また、私の尻を追いかける心の無いニセモノ師範たちが決してマネと手の届かぬ地点に居て活動することで、ニセモノとホンモノの違いを日本国内外に示すことになるとも考えたのでもある。それよりも、尤氏長寿養生功の未来に世界、タヒチの楽園の島がふさわしいと思えたのであった。しかし、このいやらしいニセモノが果たした役割もある。世界に進出する前にこんなグロテスクな者たちが現れた為に二度とこんなニセモノを寄せ付けぬように警戒を充分にして、他国での組織団体の経営をする基準指標となっている。この経験を生かすのである。どんなことも無駄な経験はない。

悪には悪の役割がある。永劫末代、ニセモノの名前とそのあくどい行為は語り継がれて行くだろう。世界制覇の前に警鐘を鳴らしてくれたこの情け無いニセモノたちには私は感謝せねばならないだろう。

 

組織の中