使命と幸せ

人間にはある時点から、使命を帯びる時がある。私が尤氏長寿養生功を習い始めた時には使命などと気負って意識することはなかった。ただ、師母との訓練が、あまりにユニークで、希少価値のある、絶えようとしている武術、体技、瞑想を途絶えさすにはあまりに勿体無いことである、と思われたのである。師母より教授の許可が下りて、日本に教え伝えようとした時からその使命を認識し始めたのであった。そしてまた、日本を離れ、タヒチに拠点を移し置いて、世界へと飛躍しようとしている今、新たにその責任ある使命とミッションを果たし成し遂げるのではあるが、その使命の前途には、またさまざまな困難が待ち受けているだろう。今でも私を悩ます問題を抱えながら道場運営をしているが、タヒチに行ってからも同じような問題が起こらぬとは限らない。使命とミッションには困難が伴う。そう思えば、笑う時にはとことん笑い、問題が起これば対処するまでで、あくまで、尤氏長寿養生功を正しく伝えて海外の新規道場生と楽しく仲間となるしかない。使命とミッションの達成を意識した時から、私は生き甲斐と幸せを感じ始めた。生き甲斐と幸せは人生においては誰もが望むものであろう。困難は続くが、私はすごく幸せである。