トラウマの修復

瞑想の法則については述べたが、もうひとつ付け加えなければならないことがある。長く瞑想を行なうと、幼い頃のことが頭に浮かんで来て、どうしてこんなにも細かいことまで覚えているのであろうかとビックリするくらいに思い出して来る。私の場合は母親に受けた火のついた線香を身体に押し付けられた今で言う虐待であった。もう忘れていたはずであったが、その時の状況がまるで映像に映っているように明瞭に頭の中に思い出して来る。このことを私の仲の良い信頼する中国人の先輩に話をすると、そうなんだ、瞑想は昔の脳に受けたキズを修復する働きがあるんだ。と言う。言われて納得した。いわゆるトラウマが消失する。続けて瞑想していると、いつの間にか、昔の悲しい出来事を瞑想中に思わなくなってしまった。だから、悲しみが消えて、今この時に専念できるようになる。精神に良い影響を与えるようである。こんなことを言えば、我田引水のように聞こえるだろうが、私の体験を紹介しているのであるから間違いのない事実である。トラウマを冷静に分析できるようになって、判断を誤らない。精神は安定する。瞑想の効能はこんなことまである。継続が大事だ。私の瞑想は三十年を超えてしまったが、辞めようとか辞めたいとか辞めたことも一度もない。身についてしまった。瞑想はしないと気持ちが悪く落ち着かない。タヒチで知りあったフレンチタヒチアンも朝早くから瞑想をしていた。今ではすっかり友だちになった。ヨガもしていて、私の氣を敏感に感じている。もうすでに仲間同志となっている。家の空き地に新しく家を建てて、無料で住んで良いから、と提供されている。驚くほどに景色の見晴らしの良い場所で、日本ではありえない場所なのだ。私には勿体無い。私のタヒチ移住後には、とても良いことが待っているように感じる。日本の紳士指導員に囲まれているだけでも奇蹟的なことなのにタヒチでも奇蹟的に優しい紳士道場生にすでに囲まれている。奇蹟の連続である。尤氏長寿養生功を長年続けるとこんな奇蹟に出会う。私の人生をこんなにも楽しませてくれる。何遍も言って来ているのであるが、私は私の人生を嬉しく楽しく、幸せに生きている。