白湯

白湯は私の修行中の唯一の飲み物である。コーヒー、紅茶、お茶、アイスクリームは御法度であった。身体を冷やしてはいけない、嗜好品を飲んで、肝臓に負担をかけるな、との鉄則があって、私は忠実にそれを守った。今では、飲みたい時には酒やビールも飲むし、アイスクリームも楽しんで、コーヒーも飲みたい時には飲んでいる。もちろん、白湯を飲んでいれば、氣が増大して、身体もクレンジングされるのであるが、心や精神にゆとりを持つことも大事なものである。食事も以前はストイックに玄米食を三十年ほどしていたのであるが、今では肉も食べるようになっている。身体は前よりずっと、強くなった。脚の調子が完璧ではないが、体調そのものは、三十代のように元気である。筋肉も脚の大腿四頭筋などが筋肉で割れているほどについている。とても七十歳には見えないだろう。これも修行時代に過酷な練習に耐え、嗜好品を取らずに白湯だけで三十年を過ごしたことが原因であると思われる。全員に白湯を飲めとは言わないが、最低限、私にはそのようにして、肌も綺麗に、氣も勁空勁が出来るまでになった私の体験をこうして、開示して参考にしていただきたいと思い、ここに知らせている。