ホンモノの血

尤氏長寿養生功の訓練は師母のとてもとても過酷なもので、京劇の役者でもあった時期のあることのあった師母が京劇の役者になるまでの間にそれは我々の想像を超える練習と努力があったと思われる。そして幼少の頃からの揚氏太極拳の訓練は毎日で、ドクター尤老師との出会いの後に王向斉老師との意拳の訓練、ドクター尤老師の尤氏長寿養生功の訓練と血を吐くような訓練の連続であった。私のたった三十年ほどの訓練は師母のそれと比べれば屁のようなものである。だから私は威張ることなどは出来ないのであるが、私には師母に言わせたひとつの言葉がある。お前の脚は合格した、と言う言葉である。誰にも一度も褒めたことなどない師母からその言葉を聞いた時には二十年の間にジャンプ震脚七百二十万回、瞑想は四万四千四百四十時間の訓練を終えていた。今、尤氏長寿養生功を教授するようになって、私の身体の何処を切っても、流れる血はホンモノの尤氏長寿養生功の血でしかない。意拳王向斉老師、ドクター尤老師、揚氏太極拳ヤンチェンフー老師の系統の血が流れている。この系統の流れを想う時、簡単に努力もせずに師母から受け継いだなどとウソをついて日本の人々をだます行為などを私に許せることが出来ようか?他人は誤魔化せても私を誤魔化すことは出来ない。鷹が鷹であり続けるようにホンモノはホンモノであり続ける。オオカミの子はどのような環境に置かれようが、オオカミであり続けるのである。