陰氣

陰氣と言うと、陰氣臭いとか言って、ネガティヴに感じる者がいるかもしれないが、実は陰陽の二つのエネルギーが人間にはあって、考えごとやストレスが溜まると、陰の氣が減って、陰陽のバランスが取れないと言うことになる。師母は通氣をした後に大量の西洋ニンジンを漢方薬として煎じて飲んでいた。陽の氣を上げずに陰の氣だけを上げることができる。つまり、氣を使うと言うことは陰氣を使うと言うことになる。それを間違えて朝鮮ニンジンなどで陽の氣を上げてしまうと血圧が上がったりするので、陰陽のバランスがもっと悪くなってしまう。師母がそのことをどうやって知っていたのか私が知る由も無いが、百年前の中国人なので知っていたのか、ドクター尤老師が教えたのかもしれない。どっちにしても、中医の私には興味深い話である。瞑想をすると陰氣が増す。落ち着いた腹の底から湧き上がってくるようなエネルギーが湧いてくる。静かなやる氣が出て、集中力が増すのである。日本語では陰氣と言う言葉は良いイメージが無いが、我々氣功を訓練する者には絶対に必要で不可欠なものである。このように尤氏長寿養生功には我々日本人が知らない東洋の秘密の智慧が多く存在して私がこういうことを一つ一つ学び、継承している。