低血糖症候群

この病氣を知っているだろうか?アメリカでは、知らない者はいないだろう。英語では Hypo Glycemic Syndrome  または、Hypoglycemia と言う。いわゆる空腹時に血糖値が急激に上がって体内の細胞が傷つけられてしまい、さまざまな症状を引き起こす病いである。アメリカは白砂糖の消費は世界一である。私がアメリカの小学校に武道のデモに行った時に子どもたちの落ち着きの無さや無軌道な行動、言葉の乱暴さ、など無秩序の教室であったのが、私が拳法着を着て、黒帯を締めて行ったら、教室の中がシーンと静まり返っていた。教師がビックリして、今日はみんなどうしたんだよ?と言って驚いていた。日本でも子どもたちが学校で、手がつけられない者が教師に殴りかかったり、中学高校でも教室が荒れていた時もあったろう。食の観点から、このような子どもたちの行動を分析すると、親が忙しくて朝食を作らない。結果的に朝食抜きだったり、朝食を簡単な菓子パンで済ませたり、コンビニで甘い白砂糖がいっぱい入ったパンを口に頬張る生活の毎日を送っていると,この低血糖症候群の症状が現れ始める。アメリカの大抵の家庭では朝に甘いパンケーキに市販の安いシロップかハチミツをかけて食べることが習慣である。以前の日本は朝食はごはんに味噌汁、納豆やタマゴを食べていたのを覚えているだろう。日本の子どもたちはアメリカの子どもたちに比べて、教室で暴れたりすることは無かった。空腹時に極端な甘いものを摂ると血糖値が三十分ほどで急激に上がり、体内では、血糖値を下げる為にアドレナリンが大量に出て、血糖値を下げようとする。インシュリンも出て血糖値が下がり、身体が異常な反応をし始めるのである。ひどい時には攻撃的になって他人を傷つけたり、自殺しようとしたり、万引きをする者も出る。アメリカでは研究が進んで、医師の診察の時に低血糖症候群を疑うのが、最近では常識になっている。大人であっても、油断出来ない。若い女性がダイエットをして、果物ならば、カロリーが低いから甘い果物を空腹時にたくさん食べれば、同じような症状が現れて、さまざまな反応を起こす。無月経になったり、ヒステリーを起こしたり、無気力となったり、医者に行くと、原因不明でかたずけられてしまう。低血糖症候群の治療は玄米などの穀物を食べて、血糖値を安定させることである。特に朝食は大事なもので、朝の食事は抜かない方が良い。伝統の和食は最高の食べものである。日本の子どもも大人も、健康になろうと思えば、朝に日本伝統のごはんや玄米、麦などの穀物を食べて、副食に納豆や豆腐、味噌汁を食すべきである。最近のアメリカのベストドクターと言われる医師は食事の話をして必ず、日本の食べもの、特に沖縄の食事を紹介する。私が受けた鍼灸セミナーでも、食事の話で、日本の納豆が話題になった。少し、どころか、大いに誇らしく思ったものだった。