体技と手技の裏にあるモノ

氣のことである。どんな、人間の行なう活動、体技、手技の裏側にあって体技と手技を裏で支えるチカラ、エネルギーは氣である。例えば、10ワットの電球を100ワットにすれば、もっと明るさが増して100ボルトの電流が10000ボルトの電流になった方がもっと大きな動力源となって大きなモーターを動かすことができるようなもので、氣も体内の経絡を流れる氣を質量共に高く大きくするならば、人間の行なう活動も変わって来るはずである。武術のワザは強大で相手に対して効果的なワザとなり、医療の分野でも、鍼灸師の鍼の中を通る氣が拡大すると、鍼の効果は絶大なものになることは私がすでに数限りなく経験している。先日作り上げた太田式氣功整体でも、手技に氣を使うと、痛みや拘縮がいっぺんに消失して即治したのであった。このように鍛えられた氣を持つ者は奇跡的な結果をもたらすことができる。しかも、武術や医療に限らない。スポーツにも応用できる。ひとつとても面白いエピソードを紹介しよう。私が大阪で道場を開いていた時に道場生の一人が、ゴルフで優勝した経験がないと相談されたのである。私はすかさず、ゴルフの大事なことは下半身の強さと身体の中心の軸をブレさせずにスイングすることは分かっていたので、站椿功を毎日すること、座禅を毎日して正中線をまっすぐにして、リラックスすることの三点を強調して、彼は実行した。彼と私の氣のコネクトは強かったので、一か月もしないうちに効果が表れて、立て続けに二回連続で優勝してしまった。さらに、3週目にはホールインワンを達成した。彼はなんだ、ゴルフとはこんなものであったか?と考えて、ゴルフを辞めてしまい、日本のスラムで有名な西成地区の公衆トイレ掃除を始めて、人生はすっかり変わってしまった。良いか悪いか?と言うことではないと思うが、人間の生活を一変する体技の裏に存在するエネルギーである氣を訓練すると、こんなことまで起きてしまう。これでは、氣の訓練をしない者は損をすることにならないか?だから、気力体力の衰える中年期にある者に特に私は尤氏長寿養生功を勧めているのである。氣は習って面白く、効果をすぐ確認出来て、体調が良くなって、結果、長寿になる。瞑想するから、思考も深くなって、精神衛生にも良い。その得られる徳はひとつやふたつではない。数えれば、いくらでもある。今、関わっている武術武道に疑問を持つ者、スポーツに限界を感じている者、そして自分の病いに不安を持つ者などにも尤氏長寿養生功は恩恵をもたらすことになると私は確信している。