東洋医学の診断

西洋医学のように最新の機器を使用する診断と違い、東洋医学の診断法は人間の五感を使って病人の診断をする。すなわち、視覚、聴覚、臭覚などの人間の感覚を磨き、診断する。特に有効であるもの、頻繁に使われるものは、舌診、脈診のふたつである。舌の状態を見て身体に何が起きているのかが分かり、治療法が分かる。脈診はとても難しい。が、ある程度訓練すると、割と簡単に患者の状態が患者が何も言わぬとも分かってしまうものである。例えば、女性が妊娠中であるかどうかは、脈を取れば、いっぺんに分かってしまう。こんな時には、あるツボには鍼は打てない。胎児が流れてしまって流産してしまう。また、脈を取れば、虚弱な体質なども分かるので、鍼をどのように打てば良いのかも情報を得て治療の方法を選ぶことが出来る。また、生理中の女性であるかどうかも分かる。全て、鍼灸治療には無くてはならない、重要なものである。患者が恥ずかしく思って言えない情報を集めることができる。日本では鍼灸学校で触診を教えるかどうかは私は知らないが、鍼灸講習会では、この診断法は是非カバーしたい項目と思っている。