リューマチ性膝痛と腰痛

カリフォルニア州の私のクリニックに沖縄からのリューマチ性膝痛の患者が来院した。リューマチの患者は甘いものを取りすぎて発症するケースが多いので、初回の診察時にそれを指摘するとニヤっと笑い、何で分かるんですか?と言って話し始めた。琉舞の先生で、妹さんがここで治るから、と言って連れて来た。デップリと太り、膝の痛みの為ビッコを引いている。琉舞の練習の後には黒砂糖をお茶と一緒に食べていると言う。それだけじゃないでしょ、と言うとチョコレートを少し、とバツの悪そうに小声で言う。今日から甘いもの禁止!と言って代わりにサツマイモを食べなさいと言えば、オナラが、と言うから繊維質があるから砂糖よりもマシと言って治療が始まる。いつもの置鍼と歪みの矯正、膝への鍼で痛みは消えて正座が出来るようになっている。その日以来、甘いものを辞めて二回の治療で、沖縄の担当医に、これはもう治らないと言われた膝痛が完治して沖縄へと帰って行った。もう一人のリューマチ性腰痛の患者はスタンフォード大学病院の医師にもう治らない、と言われていたが沖縄県人会の会長さんに車で連れられて来院した。この患者も、横綱!と呼びたくなるようなオンナ丈夫のおばあちゃんであったが、口が悪い。先生、言って悪いが、こんな氣で治るなんて私は思わない!こんな治療は信じない!と豪語する。会長さんが、まあまあそんなこと言わずに治らない時には自分が払うから、と言って治療が始まる。同様に歪みを正し、鍼を打って氣を流す。何か感じますか?と聞くと、相変わらず口が減らない。言ったでしょ!こんな治療は信じないから何も感じないよ!と言う。十五分ほど経って鍼を回して刺激を与えてまた何か感じますか?と聞くと今度は「さっきから何か知らないけど脚が震えて止まらないの、止めようとしてるんだけどどうも止められない!」と言う。良い兆候です、止めようとしないでそのまま脚が震えるままにしていてください、と言って時間なので立ってみてください、鍼を抜いて立つよう促すと、この横綱は言ったでしょ、私は歩けないって!じゃ正座してみてくださいと言う間もなく、すでに正座していた。あら、できちゃった!と言う。即治していた。正座出来る人は腰痛が無いんです、と言うと一緒に来ていたご主人がニヤニヤして治ったね、今度はここで治してもらわないとね、と言って合計六回の治療で完全に完治した。このご主人が犬と散歩中、犬のチェーンに足を取られて顔面を強打した。目の周りに大きな黒いアザをつけて来院した。これも同様に歪みを正して目の周りに鍼を打つと内出血していた目の周りの腫れが縮小した。また、この横綱はある時、脳出血を起こして医者にかかった後に来院してくも膜下出血と言われたと言う。いつものように歪みを直して鍼を打ち、氣を流す。帰宅後に夜中になって電話あり、私に言うよう、先生、もう私死ぬ!遺書書くから!と慌てている。どうしたんですか?と聞くと鼻血がドバドバ出てるのよ!と言ったので、それは良かった、たぶん、出血して溜まった血が鼻血としてドンドン出ていると思いますと言って落ち着かせた。翌朝お医者さんに行って事情を説明した後に私のクリニックに来てくださいと言って電話を切った。果たして、次の日、医師が同じことを言ったと言う。脳内に溜まった血が鼻血で出たのでしょうと言う説明であったと言うのだ。脳内出血による後遺症で目が霞んでいたのが症状は消えて完治したのである。くも膜下に溜まった血が鼻血として出ることは医学的には考えられないことも、氣の世界では起きることがある。横綱はラッキーな相撲取りであった。