才能

才能とは何であろうか?生まれつき持っているものであるか?環境によって培うものか?私の経験から考えると、そうではないと思われる。世の中で習うもの全ては、以前習った経験の無いものであるから、どうせ習うならば努力して一流にならねばならない。私の尤氏長寿養生功をマスターした背景には、ドクター尤亡き後にただ一人唯一師母だけがその全貌を知る人であったので、私の全てを捧げて師母から一から習うしか無いと考えて、持っていた家財道具全てを売り払い、住む為に一部屋だけ確保して訓練に備えたのである。毎日二回、一日七時間、二十年プラス十年の三十年間の過酷な訓練に耐えたのであった。それは私の才能であったろう。つまり、継続である。良く、継続は力なり、と言うが、私に言わせれば、継続は才能である。私は尤氏を学ぶに才能があったとは思えない。他の先輩道場生に追いつくには、彼らの何倍もの練習が必要と思い、毎日通い続けたのである。継続して訓練すると、上達する。そして誰にも到達出来ない境地に至る。名人、入神のワザとなる。自分で勝手にできるようになった!とか、ちょっと練習したらできるようになった、とか言うような小賢しい屁理屈は通用しない。私のマネではホンモノの自信は持てない。ホンモノのワザを養うには長く辛い訓練に堪える継続のチカラが必要となる。揺るぎのないユニークでスペシャルな自分を作り、唯一の自分だけの世界を作ることができる。才能をウソと虚偽で代わりにすることは出来ない。