向上と進化

私は大学の時に少林寺拳法を始めて最終的に本部の専門学校の教官兼国際部長となった後に少林寺拳法を離れて尤氏長寿養生功に入門したのであった。武道に限らず、もっと上手く、深く研究したいと向上心を持つことは当然なことである。武術以外の分野であっても、ある時には決定的に武術の基本となる「氣」に気づき、ワザとチカラの根源の氣を訓練すると向上心に火がついて、さらに訓練すると進化が始まる。向上と進化は、人間であるならば、どんな分野であっても進むべき道である。今までしていたことには訣別を告げて新しい道を歩むことを恐れてはならない。鍼灸も同じである。鍼灸に氣が必要であることはすでに承知しているだろう。向上と進化には氣が必要である。向上と進化を恐れてはいけない。通ってきた道が自分には合っていない、その道が向上と進化のない道と分かった時には訣別を告げることを恐れてはならない。未知の世界に入ることは不安なものである。誰も通って来なかった道を歩むことは怖いものである。虎穴に入らずんば虎子を得ずと言うことわざがあるが、向上と進化を望むならば、虎穴に入ることを恐れてはいけない。