タヒチ回想

タヒチに於いては、日本では経験出来ないことを経験出来る。面白いことがあった。市の公園のようになっている無人島があって、太極拳のみんな尤氏長寿養生功を訓練する同士連中と島に上陸して氣功の手ほどきをして希望者には鍼灸の治療をした。上陸前に数十頭のイルカが現れた。現地の人もこんなことは見たことがないと言う。あまりに不思議で、私の氣がイルカを引き付けたと言い始める。それだけではない。島に上陸して泳ぎ始めると、今度は畳4畳半くらいの大きさのマンタが我々の目の前に泳ぎ回っている。野生のイルカに巨大なマンタを目の前に見るのは私も現地の人も生まれて初めてである。人間を恐れない。こんな自然がいっぱいの土地に尤氏長寿養生功の拠点を置き、フランスとオセアニア、オーストラリア、ニュージーランドに氣功を広めることはこれから瞑想する場所としては、最適最高の土地である。そして現地指導員の先祖の残した海のすぐ近くの土地を提供されて、すでに道場建設のメドが立っている。私の鍼灸院のオフィスも同じところに設置する予定だから、場所としてはこれ以上の所はない。とにかく、急速に事が進展している。移住前にこんな調子なのであるから、移住後はどう尤氏長寿養生功が前進して行くのか楽しみでならない。三十年前に知りあった人々と今でも旧交を温められる縁に感謝して、今年知り合ったばかりのタヒチアンに土地を提供してもらう。私とタヒチには何か特別な縁があるかもしれない。イルカやマンタが出迎えたのも偶然ではないだろう。今回はますますタヒチの社会に入り込んで、タヒチアンと氣功の氣の交流だけでなく、心の交流もあったのである。タヒチに尤氏長寿養生功の施設が出来ることは将来にタヒチと日本の間に緊密な交流が出来る未来への予感をさせる内容の今回の旅ではあった。もっとも、連絡が私の不注意の忘れものの為にさんざんな目にはあったのではあったのだが、やっと帰国出来て結果が前述の通りであるから、これは良しとすべきであろう。