横綱と私のケガ

最近、とても話題になった横綱が左腕の大怪我をしながらも優勝して有名になった。横綱と私を比較するなど、とても僭越で申し訳ないが、同じようなケガをしたとして聴いて欲しい。実は私も左腕を大骨折をして、今思い起こしても無謀なことをしてしまったと反省をしている。家の階段を登っている途中、悪くなっていた左膝が突然硬直して左足を踏ん張ってしまい、階段から真っ逆様に落ちてしまった。無意識の内に左手を頭の下に入れていたので頭で自分の左腕を打ちつけて、手首近くの橈骨と尺骨の二本を折ってしまった。痛みはその時は無かったのであまり大した骨折ではないと思い、その晩はそのまま寝てしまった。が夜寝ていると猛烈な痛みがあって眠れない。当時私の妻が病氣で寝た切りで、看病と介護があり、患者も診察していたので医者、病院にも行かずに介護と診察を右腕一本でしていたのであった。一、二ヶ月ほどしてやっと病院でレントゲンを撮ってもらったところ、手首近くの橈骨と尺骨の二本が折れて、レントゲンにはもう写っていないと言う。どうりで、眠られないほどの痛みであったかと思い、手術も今では無理だと言われてそのままにして置いた。不思議なことにそれだけの大骨折であったが、もう痛みはない。それから一カ月ほどして、触って見たら、写っていないはずの骨の部分が硬くなっているので驚いてもう一度レントゲンを撮ってもらうと、二本の骨が現れて写っていた。トカゲの尻尾のように再生していたのであった。手首の形は大きく変形していたが、あとはリハビリで動きを回復しようと思っている内に、日本への帰国が決定して、帰国後、初めて、病院で修復手術を経て、今に至っている。今だにシビレは残っているが、当時よりも痛みは無く変形も大分良くなった。骨折の当時は手首の腕を握ると何も無く、左手がブラーンとなった状態で、腕は通常の三倍ほどに腫れあがっていた。普通なら、即大手術を受けて、一週間ほど入院していたはずであったが、私には妻の介護と患者の診察があるので、許され無かったのである。何故こんなに軽度な処置で済んだかと今思えば、長年の氣功の鍛錬のおかげであったと思われる。氣血の流れが良くなっていて、細胞の再生能力が旺盛になっていたと思われる。その前にも裸足の上に割れたドンブリが落ちて静脈を切ってしまった時も、消毒後、漢方の軟膏を塗ってサビオのテープで固定していたら十日ほどで完治して傷跡も見えないほどに良くなっていたのである。このように氣を鍛錬すると治癒能力がアップするのである。この横綱も相撲はある意味で氣功をしているようなものなので、再生能力は充分に備わっているはずである。だから、次の場所では横綱の力を発揮できると思う。勿論、瞑想を毎日欠かさずする必要があるが、食事の後に寝ていると、身体の回復も早まるので大丈夫とは思う。