最終アジア構想

今から言うことは、とても政治的、経済的な実現不可能なことであるが、私の立場からはいつかは言わねばならぬ構想でアジアの将来を見据えた世界戦略的なものである。夢物語として聞いてもらいたい。ヨーロッパのスペインに何回も行ってみて、気づいたことがあった。今でこそユーロ経済圏があって、ヨーロッパは一つになっている感があるが、夏にスペインを訪れる他のヨーロッパ各国の人々を見ていたら、とてもじゃないが、一つにまとめられるヨーロッパ人ではない。と言えば、アジア人もそうではないか?と言われるかも知れないが、世界の国々を見て来た私には西洋人が心の片隅にあるアジア人蔑視の傾向があることに気づいたのである。西洋人と対等に渡り合うには経済的に対等な立場になることが手っ取り早い方法だが、もちろんそれだけでは対等にならぬのは知っている。今の中国が世界に進出して大きな発言力を持ち、アメリカと対等以上に渡りあっているのは経済力がついたからであろう。今の日本は逆に経済的に萎んでしまい、バブル期のような勢いが無い。私にはユニークで奇抜な構想がある。経済的にアジア全体が台頭して西洋列国に大きな発言をさせない方法がある。今は実現不可能なことであると思うが、アジアの国々の指導者が頭を付き合わせて真のアジアの未来を考えれば、いつかは可能となるに違いない。それは、ユーロのようなアジア、最初は中国、韓国、日本の三国だけでも通貨を統一することである。アジア元でもウオンでも円でも良い。その経済圏に回りの国々が参加する。例えばインドが加わったら、世界最大の経済圏ができるものである。アメリカとヨーロッパの経済市場を一度に抜いてしまう。これでは、トランプだろうが、なんだろうが、アメリカファーストなど言わせない。中国と韓国が日本を敵視する政策も意味ないことになるだろう。一国だけが一番になる、という考えは間違っている。平和でどの国も繁栄することを目指すならば、戦争も起こらず、核ミサイルも必要なくなる。考えの180度の転換が必要だ。何百年もの白人支配の世界的傾向を変えてしまう方法である。しかし、こんな大それた構想を西洋が許す訳は無い。日本の軍事力でも出来なかったことが、経済的にアジア全体が一つになることで可能となる。あまりに革新的で猛反対があり抵抗勢力も出るだろうが、有能なアジアの指導者が出て来てアジア全体を考える真の指導者ならば、真のアジアの敵は同じアジアの一国で無いのは理解出来るだろう。真の反対勢力が西洋列国である、という共通の認識が必要である。というよりも、人種偏見や有色人種への差別である。私は、言語で対等のチカラを持つことがアジア人が対抗できると思っていたのであるが、知恵や伝統では対等にならず、経済的にチカラを持つことが必要な大きな発言力となる、と気付かされた。今は日本語と英語しか学んでいないが、日本人は、最低限中国語と韓国語、日本語の三ヵ国語は必須だと思っている。そのうち、日本のリーダー、総理大臣が中国語と韓国語を自在に話す者が将来出て来ることになるだろう。そんな時が来たら、中国、韓国、日本は平和に領土問題も無い時代になっているだろうと思う。何をバカな夢を!と言う者がいるかも知れないが、どんな構想であれ、思いついて言い始める者はたった一人の人間である。私の尤氏長寿養生功世界進出、展開も始めた者はたった一人の、私である。私がタヒチ、ヨーロッパに進出後に何人の道場生、何人の氣功整体師兼指導者が出来ているだろうか?タヒチの百の島にはオフィス道場が出来て、ヨーロッパ各国に支部が出来ている。少林寺拳法の世界でもそうであったが、私が指導に行って、インドネシアの政治家の首脳の一人と英語でジックリ話したのは1981年のことであった。当時の少林寺拳法の人口は一万人くらいであったが、今では、日本の拳士数を抜いて百万人となっている、と聞いている。日本の本家よりも大きな団体となっている。優れた指導者がいれば、こんなことは現実に起こる良い例である。日本人同士でいがみ合っていると何も起こらない。小さな既得権益ばかりを主張する器の小さい者がトップになると、いつまで経っても、日本の中だけで井の中の蛙大海を知らず、の格言通りになってしまう。