伝統と革新

伝統を受け継ぐということは、師に教えられた通りのそのままに、師がそのまた前の師に教えられたものをそのままの通りに受け継いだ基本と全てを引き継ぐことであろうが、そのままでは、いづれ伝統のワザは廃れてしまう。どこかの時点で、Inovation, 革新することが必要になる。ドクター尤が意拳からの基本訓練をもっと養生法として適するように勁のワザから空勁に革新して尤氏長寿養生功を設立した。ドクター尤も師母も新参の道場生にすぐその場で勁空勁をかけることは一切無かったが、この氣功武術の氣の存在を証明する為に、私は積極的に初対面の人間に氣の交流をして、テレビ上で、勁空勁で盛んに投げ飛ばした。尤氏長寿養生功を習い始めた時から、初対面の人間を勁空勁で投げ飛ばすことは可能であると確信していたのである。アメリカで、世界で、そして日本で初対面の人間に勁空勁を試しまくっ た。そして 一つ一つの勁空勁は相手の身体の大きさ、氣に敏感な者、鈍感な者、人によって全く違う反応をすること、その反応にはパターンがあり、ある程度分類出来ることが分かってからは、投げ飛ばす成功率はますます高くなった。初対面者との氣の交流を四半世紀行なって、今では、ほぼ百パーセントに近い確率で初対面の人間に勁空勁を使えるようになっている。しかし、未だ百パーセントではない。一人や二人は勁空勁をかけられない。お互いの精神と肉体の体調もあるし、相手が心身共にリラックスしないで、緊張している場合もある。相手がリラックスしていないと氣が巡らない。百パーセントにならない理由である。しかしながら、私の氣がドクター尤のように強大になって強くなれば、いづれは、百パーセント成功率の領域に入ると思われる。まだ道半ばなのである。講習会を通じて、初対面者に勁空勁を試している。その度に確率を計算する。同じく、氣の治療の成功率も飛躍的に向上していることも事実である。初対面の患者に対して、初回の一回の治療で長年の痛みや問題が消失する。治療の技術はさまざまなテクニックを用いるが、一番の根本の、大本の大事なものは氣である。根本の氣を強大なものにすれば、成功率が上がるのは当然なことである。タヒチに於いては、治療日誌を書いて治療実績を記録する。驚くような、奇蹟的な結果が期待できると私は信じて疑わない。