色即是空オンリーワン

般若心経の一句にある言葉、色即是空は全ての事象が移り行くモノで、執着心を持つことは修行の妨げとなって本当の幸せにはならない、として人生を送る上には愚かなことであると仏教で喝破している。武術においても、禅の修行と同じく、勝ち負けに執着心を燃やす者は大成しない。まして、昇段に金銭授受があったり、道場生からカネを盗ったり、借金して返済もせずに武術家を気取り、宗家創始総師範と自称している者などを私の長い武術武道人生の中で見た事は無い。しかし時代の流れの中にそんな恥知らずの自称武術武道家が出て来たのであった。禅も武術も「動じない心」を作るはずなのに、カネにこだわる者が武術家を標榜して見事に新武術で自分を大師範と名乗る。人生の醍醐味は他人を真似しない自分自身を作り上げること、オンリーワンの人生を送って世に貢献する生き方が武術家の目指すことではないか?武術家ではない人がそのような生き方をして、自称武術家は世にも珍しい、恥ずかしい生き方をしている。武術武道などは本当は私は武術家でござい、師範でござい、と自慢するモノでは無い。居合道八段です、明光武道の師範です、と言ったら現代の日本ではバカにされるのがオチとなってしまった。自慢や功名心は色で、執着心を持つべきモノでは無い。氣功武術も剣道も瞑想をしているはずなのに何を妄想していたのだろう。もう一度禅の寺にでも行って、初歩の段階の禅の修行をしてみたらどうだろう。見っともない、武術武道の名を汚す行為で、万死に値する。腹キリものである。