氣のコネクト

氣功の中で一番大切なことは、もちろん自分自身の鍛練によって氣を練ることではあるが、鍛練出来た後に氣を使い、武術に、医療に応用するには、投げ飛ばす相手や治療する患者との間に氣のコネクトがどれほど深く出来るかが問題である。このことはどんな高段者の武術家であろうが、どんな重度の病いを持つ患者であろうが、関係は無く、私との氣と本人が自分の氣を感じて私の氣の動きについて来れることを瞬時に私は今までの経験によって判断出来るようになっているから、投げ飛ばすことができるか、治療が可能か、見ただけで分かるようになった。氣を全く感じない武術家や治療師もたまにはいる。そんな武術家が武術をしたり、教えていることは、私には信じられない。また、氣を感じない医療従事者がいることも信じられないことではある。氣功を語り、氣を訓練するには氣を感じて、私の氣にも反応することが最低条件である。氣をコネクトする、させることが氣功の練習の目的であって、そこからが上達の階段を登る道の第一歩となる。階段を登っていくと次々にハードな階段があり、また登ると次の壁がある。その壁を乗り越えると達成感があり、そのまた次の壁が立ちはだかる。この繰り返しによって、心身の発達があり、その全てを経験した私が到達した私が今の私になっている。だから、私の体験の無い者に私の言うことが理解できる訳も無いのであるが、話さねば、体系化や組織団体の完成はしない。読者が理解出来なくても伝え続けねばならない。今の私の感覚では、氣のコネクトがなによりも大切なことと思えるのである。氣の世界では伝え合う言葉のようなもので、音楽の世界の音譜を読むことと同じくらい重要なものである。言葉が通じないと会話が出来ないことになる。氣を感じて最終的にはより大きなもの、自然や地球、宇宙と繋がりを持てれば、より大きなエネルギーと繋がり、そのエネルギーを自分の手中に収めることも出来るようになる。