マグロの刺身

三十年前までは、タヒチの魚の食べ方は魚を輪切りにして油で炒めて食べていた。大きな丸々とした釣れたばかりのマグロを輪切りで売っていたスーパーマーケットの中国系タヒチアンがハワイで食べた刺身を氣に入り、私にどうやって刺身を作るのか？と聞くので、あんな大きなマグロを輪切りにしてはもったいないと言って、三枚のおろし方を教えてやった。そしたら、刺身が急に売れるようになって、大儲けをしたらしい。今では島一番の大きいスーパーマーケットになって、私が島を訪れる時には必ず、朝一番に獲れたマグロの大トロを私に持って来る。わさびも工夫してフレンチチャイニーズの辛いソースを改良して一緒にして持って来る。日本では当たり前なことがこちらでは分からない。情報を与えると一挙に生活を変えてしまう。三十年前までは、タヒチでは英語を話す者は少なかった。今では、ほとんどのタヒチアンが英語を話すようになっている。時代は移り、たくさんな情報が入って来てタヒチアンの状況は変わりつつある。私がホンモノの氣を駆使する尤氏長寿養生功と鍼灸治療を移入したならば、少なからぬ影響を与えてしまうだろうと思われる。私の頭の中にはタヒチの地で氣功と氣の鍼灸治療の講習会を開催して、常設の施設を作る青写真がすでに出来ている。