特殊な身体

尤氏長寿養生功の訓練の目的は、普通の身体を特殊な身体に変えることなのだ、と私が尤氏長寿養生功を教える今になってクリアーに考えられるようになった。日本のテレビに出た時には、質問を受けてもうまく答えられる状態では無かった。瞑想や訓練が未だピークでしている最中であったから、身体も心もその真っ只中にあって、二十四時間三百六十五日戦闘状態、そして瞑想の中に入っていたと思われる。寝ていても、脳の何処かが覚めていた。二度目の結婚後に熱海の旅館に泊まっていた時でも、火事になりかけていたのを察知して妻を起こして部屋を出ることが無事出来た。こんなように訓練前にはできないことができるようになって来る。脳が変化して来る。特殊な身体は特殊な脳が作るということを実感した。瞑想が訓練の大部分を占めている理由である。鍛えられた脳は筋肉を効率良く動かして、身体の中の経絡から出る氣をコントロールして使えることができるようになる。特殊な技術となる。そのノーハウを尤氏長寿養生功は持っているのである。私は三十年の年月をかけて、この特殊な身体を作り上げた。同じ身体を作る作業を日本からタヒチへと本拠地を変えて、世界の国々の人々に同じことを教えて世界進出を敢行する。まずはタヒチニューカレドニア、フランス本国に支部を設置する。フランスに拠点を置いて、ヨーロッパに進出して各国にある意拳の団体と連絡を取って、空勁の世界へと誘う計画を立てている。勁の世界から空勁の世界へと一段上げて、武術の世界から精神、瞑想の世界へと昇華する。特殊な身体とは特殊な脳のことであった。