基礎訓練

尤氏長寿養生功の間違いの無い最大の秘密、極意は徹底的で、長い年月の基礎訓練である。私の唯一の自慢はこれしかない。王向斉老師からその弟子の中で一番秘技を受け継いで、尤氏長寿養生功を創立したドクター尤老師から毎日教えを受けた、欧陽敏師母から二十年の間に私は毎日通い、七百二十万回のジャンプと四万四千四百四十時間に及ぶ基礎訓練と瞑想を敢行した後に、今の自分が在る。基礎訓練の最中は、ただ、何も分からずに無我夢中の毎日であった。来る日も来る日も同じ事の繰り返しで、タヒチで開眼して初めて、訓練の繰り返しの意味を知った後は、ひとつひとつの訓練の意味が理解出来たのであった。単調な基礎訓練を嫌がり、派手な勁空勁のやり方だけ、とにかくテレビに出て名前を売って私の後釜になりたい心を抑えられない者は勁空勁のやり方だけで、秘技と極意を全て学んだつもりになっている。今でもそのように思って、私のマネをして、勁空勁の動画をホームページに掲載して自慢している。私に一ヶ月習い、師母にたったの二回面接して、私が撮ってやった師母と一緒の写真を飾って、過酷な基礎訓練を数年もの間、敢行した、とのウソで自分の穴を埋めていたのを私は本人の口からあの写真が好評なんですよねー、と言ったのは耳に新しい。今教えてやろう、尤氏長寿養生功の極意は毎日徹底的に基礎訓練することなのである。神田真澄こと姜吉隆が東京大塚でアゴで使って、寄付金をかすめ取られた道場生は私が帰国してからの三年間の徹底した基礎訓練は彼らの師匠であった神田真澄を追い抜いて、指導員と今はなっている。一子相伝とは、勁空勁のワザを習うことではない。毎日を私のように寄り添うように師匠と生活を共にして基礎訓練をコツコツと行なうことであった。徹底的な基礎訓練があったからこそ、言葉も分からぬ南洋の島のタヒチで認められて招待を受ける結果になった。充分な基礎訓練が有れば、新しい氣の武術をハナクソと私に蔑まれることも無い。どんな基礎をも徹底的にしたことがないから何をしても応用がきかない。そしてなによりも誰よりも基礎訓練をした事実は私に自信を与えてそして、私には安心感がある。何にも替え難いのである。これ以外には方法、極意は無い。