船木誠勝氏

私は格闘家と云うジャンルの人間は好きではなかった。頭まで筋肉で、考えることは強さだけ頭にある人達だと思っていたからだ。しかし、ある時に、テレビ局のある番組でゲストとして呼ばれていた船木誠勝氏とお会いした時、私の考えは一変した。船木氏は穏やかな紳士で、瞑想について私と会話した。とても驚いたことを覚えている。とてもストイックに自分の身体のケアーをしていた。常に脂肪分の少ないパックされた鶏肉をチューブから絞って食べていた。体脂肪率は8%を切っていた。均整の取れた、筋肉質のカッコ良い立派な身体をしていた。相当に身体と精神、心の関係を勉強していたようであった。一番最後に言った言葉にまた驚いた。格闘技は最終的には瞑想をしてれば良いのだな、と分かったと言ったのである。この言葉を聞いて、この人は格闘技を究めた人だな、と私は思ったのである。尤氏長寿養生功の最終段階の修行は、瞑想である。激しく厳しい訓練修行のジャンプ震脚の後に私は瞑想しかしていない。そして、私の氣はますます強く重くなって、最後に辿り着いたところが太田式氣功整体の創立であった。船木誠勝氏の言葉を聞いた時に、先入観や一般化された考え、印象を持つことは良くないと思ったのである。それ以来、お会いしていないのであるが、またお会いして話を伺ってみたいものである。更に進化している唯一の格闘家であるに違いない。