日本人

私のように海外に長く住むと、日本人の常識というものは外国人にとっては、全然常識ではなく、日本人の方が特殊で、特別な民族であることが分かってくる。世界の中で、働き者で、情に厚く、困っている人がいたら助ける。食べ物は、最近では、和食が世界的なブームになって、らーメンを食べに日本にやって来る外国人も多い。技術力は世界的な評価を受けて次々と新しい商品が生まれて、日本製品がもてはやされている。こんな国は世界のどこにも無い。チョットチグハグで矛盾することも多いが、概して人柄は暖かく優しい。たまに性格のキツイ人もいるが、涙もろく、知性的である。でもあまり理性は無い。そして感情的なところもある。だが、私は日本人であることを捨てられない。日本が好きで日本人で良かった。また生まれてくる時にはどの国が良いかと聞かれたら、また、日本と答えるだろう。日本には魅力がある。サンフランシスコには世界最大のチャイナタウンがある。すごく混雑していて汚ない。中華料理屋の店員もマナーが無く、不親切でぶっきらぼうだ。でも私はそんな街が大好きで良くランチを食べに行った。知り合いも出来て、お互い冗談を言って仲が良かった。中国人はなかなか胸襟を開いてくれない。が十年ほど経って心を開くと、まるで遠い親戚のように接して来る。私には心地良かった。タヒチの中国人も同じく、今は家族のように、兄弟のように付き合っている。ほとんど遠慮は無い。中に入って見ると、日本人も中国人もあまり変わりはない。どちらの文化もチグハグであるが心地良い。尤氏長寿養生功を学んで中国人も学んだ。文化を知ることとは、その国の人を知る事に思える。