瞬発力と持久力

人間の筋肉には主に瞬発力と持久力の二種類があって、速筋と遅筋である。魚もヒラメのように速いスピードでエサを取る種類にマグロのように長い距離を連続して泳ぐ、それぞれ、白身の筋肉、赤みの筋肉に別れている。どちらが良いとか悪いと言う話ではないが、それぞれの習性、特性に合わせて遺伝子を持って筋肉が作られて来たということだろう。実は人間の筋肉もスポーツや武術の違いにより、筋肉を作り分けることができる。つまり、百メートルを全力で走る瞬発力が必要な短距離走が速筋、マラソンのように42キロを走る長距離走では筋肉の質は全く違うものとなる。尤氏長寿養生功では、不思議なことに、訓練を長い間していると、鍛えた筋肉は鉄のように堅く、使う時には太く大きくなった筋肉がそのチカラを発揮して勁を打つことができる。使わぬ時はマシュマロのように柔らかい。またそして、他の合気道を取っている幹部道場生は合気道の稽古に行くと、投げられても、投げられても、何ともない。疲れない、と言う。相手の上級者があまりに長い時間が経過してもまだ投げを受けることができるので、逆に何故、そんなに平気でいられるのか?と聞いて来たと言う。このことから、私が気づいたことを分析すると、尤氏長寿養生功の訓練では、筋肉の二種類の特性の白い筋肉の速筋と赤色の筋肉の遅筋の両方を作り上げていると理解したのである。つまり、戦いの際の瞬発力と仕事やスポーツを長い間こなせる持久力の両方の筋肉を養成して人間の肉体活動に備えることができる。站椿功により、ジッと長い時間ただ立って自身の体重の負荷を下半身の筋肉で支える訓練と震脚ジャンプで鍛える瞬発力がこの二種類の持久力と瞬発力の両方の特性を持つ筋肉を養成するのである。こんな筋力を鍛える武術やスポーツ、健康法は日本には無かったはずである。例えば、柔道の試合などで、試合時間が長くなって、相手が疲れてスタミナが無くなって、自分自身も疲労が極限に達している時に残るチカラで相手を倒すことが可能になる、と私は想像している。だから、私は尤氏長寿養生功の訓練をオリンピックの選手に課して、この瞬発力と持久力の両方を鍛えて、尤氏長寿養生功の訓練の有効性を実証してみたいと思っている。この二種類の筋肉を養成すると、赤身と白身が交じりあって、桃色のピンク色に筋肉の色が変質することが解明されている。不思議な現象は尤氏長寿養生功には存在して、現実にそれは見たり、体験することが、今現在、日本においてできる。