覚悟

どんな分野であろうが何かやってみようと思ってマスターしようとするならば、それを好きと思えば、今迄のなにごとも中途半端で終わっていたならば、今までの自分の人生と訣別して新しく人生をやり直してみたいと思えば、一大決心をして、覚悟を決めねばならない。自分を知る良い機会となる。私が尤氏長寿養生功と出会って、何遍も言うが、家財道具を全て売り払って退路を切って覚悟を決めたのである。月謝も一般道場生の何倍も納めて、私の決意を師母に示したのであった。何か面白くなくてすぐ辞めていった私が紹介した日本人は数多い。一方で私はさんざんいじめられても、どこ吹く風として意に介さなかった。逆に面白くて面白くて、たまらない。一日中練習したかった。毎日二回練習に行ったので私の一週間の練習は他の者の一ヶ月にあたり、一ヶ月の練習は他の者の一年に当たった。そんな訳で、私はグングン上達した。ナイキのエアークッションの入ったバスケットシューズのエアーバッグはジャンプ震脚で潰れてしまったことが二回ほどある。エアーバッグを潰そうとしても、なかなかにできるものではない。通氣をもらっても、これを教えようということを考えたことも無い。そしてついに師母の方から、お前は日本に帰って教えるだろう。教える時にはドクター尤と師母からならったことを言うんだぞ!ときつく言われたのであった。