千のワザより一つのワザを

柔道にはたくさんのワザがあって、オリンピックの選手は全てのワザを身につけて、試合に備えるのかもしれないが、中国内家拳ではたくさんなワザを覚えるよりも、たった一つのワザを徹底的に訓練してそのワザを必殺ワザになるまで磨き上げる。私の経験から言うと、これは真理である。ワザを覚えるよりも体幹を鍛えることに一心不乱に自分の精力を傾けることで一技を完璧にして必殺ワザにすれば、百戦百勝と なる。この原理で何十年と訓練する。尤氏長寿養生功には試合などはないが、いつどんな時でも自分のチカラを勁空勁に使えるようにすれば、例え戦った時でも、負けることは無くなるだろう。昔の実践的な武術家は一つのワザを極めるのに一生をかけていたのである。一つのワザが完成すると他のワザも簡単にマスターできるようになる。一つは千に通じる第一歩となる。強靭な脚腰は戦いに於いて千のワザは必要ない。たった一つで誰もマネ出来ないところまで高めれば、誰にも負けない。私が指導してオリンピックの選手を育てることがあれば、体幹を鍛えることにほとんどの時間を過ごしてワザは少ない。彼の一番得意で好きなワザのみに集中させるだろう。毎日の站椿功と座禅を日課とし、ワザは一つだけで幼少の頃から訓練する。筋肉が出来れば、どんなスポーツや武道でも通用する。この方法でタヒチの島で未来のオリンピック選手を育てる計画である。