ドン底

人生の中でドン底になった経験の無い者は幸運であるが、ドン底を経験していない者は皆無ではないか?誰もが経験するドン底はある意味で、それ以上下に行くことは無いので気楽なものである。私は自慢じゃないが、何度もドン底を経験している。何回か経験すると慣れて来て、大丈夫、これ以上下がることがない、底に到着すると下がりようだがなくて上がるしかないとして、覚悟を決めて、毎日自分の出来ることに専念する。と、次に良い状況に移っていく。生命に別状はない。どんなドン底に居ても殺されることはない。生命さえあれば、また浮き上がるチャンスが訪れるのである。少々恥ずかしい思いもするが、一時のことである。過ぎてしまえば後は笑い話で済んでしまう。不思議なことにドン底が深いほど、浮かび上がる場所は以前とは比べ物にならないところに行く場合が多い。