他人のふんどし

どんな分野にも、特に武術の世界には、

他人のふんどしで相撲をとる者が多いように思われる。自分では何も出来ないからか、昔の武術家がしていたワザを紹介して、自分を格上げして自分の権威とする者がいる。我が尤氏意拳の宗家創始総師範の神田真澄こと姜吉隆大先生も、自分で何も出来なくて、正統性も無いから、ドクター尤老師、王向斉老師、欧陽敏師母、そして私、と手変え品変え して、さまざまに自分の都合の良いように利用して、私のテレビで見せた勁空勁を、オレも出来る、とマネするように動画を載せている。私が教えた、誰でも出来るハナクソ勁空勁を大先生のワザのような雰囲気を匂わせて自慢気である。日本拳法もかつてのチャンピオンの名前を持ち出して来て、自分の権威付けに利用する。唯一の自慢と言えば、自分がチャンピオンになったことも、私が手伝った氣功の氣のチカラで取ったものでは、自分のチカラじゃないから自慢にもならない。全て他人のふんどしでとった相撲である。自分のふんどしを持たぬ力士はいないだろう。自分の出来ないワザを昔の人はこんなにも凄かった、と言う話で、自分の格上げをする、他人のチカラを自分のチカラとする武術家はホントの、ホンモノの武術家では無い。本来ならば、武術を職業に出来る人間では無い。であるから、自分以外の人の驚異的な話をまるで自分のもののように話をこじつけて、自分の知ってる人がこうだから自分もこうなんだ、と思わせる巧妙な手口のマジック論理を活用している。賢いと言うか、ズル賢いと言うのか分からないが、私には到底出来ないワザである。私は長年の過酷な修行に耐えたことだけが唯一の自慢で、その後に私が出来ている勁空勁を紹介しているに過ぎない。それ以上でもそれ以下でもない。それは事実であって、何のウソも、大げさな表現も無く、他人のふんどしでは相撲はとらない。自分のふんどしを締めている。